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山の神

概要

最も古い日本人の土着信仰で信仰形態も、県内各地の生業によって影響を受けることがありました。山仕事をする人達の山の神祭りは通常、旧暦(現在は新暦のところが多い)正月、5月、9月の16日とされ、この日の山仕事はタブーとされています。それはこの日、山の神が山の木を数える日だからで、人が入山すると木の中に数え込まれ、災難に遭うからだといいます。
祭りの日、球磨郡球磨村(田代、日隠)のように皇太神宮の掛けものを亭主前(てすまえ)(座元)の床に掛けて地区の人が参るところもあります。かつて焼畑(コバ)作の多かった芦北地方には、旧暦3月21日と8月21日を祭りの日とするところがあります。この日は山の神(田の神)の眷族である山童と河童が山と川とで、その居住区を交代する日だと考えられています。
同じ焼畑作地帯の球磨の山村(水上村、球磨村など)や八代郡坂本村には旧暦霜月(現在は新暦12月)に祭りを行う所が多くあります。水田の多い天草の山の神祭りは、ほとんど旧暦霜月の初丑の日になっています。
猪猟で山に入る前にオコゼを供える習慣がありますが、それは山の神は女性だから、自分より醜い顔をみると安心され喜ばれるからだそうです。したがってそのような風習のある山には女性が入ることはいけないことだとされています。


カテゴリ : 文化・歴史
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