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干草刈と草小積

概要

阿蘇の東に続く宮崎県高千穂町の民謡・刈干切唄に「ここの山の刈干しゃ済んだよ、明日は田圃で稲刈ろうかよ」と歌われるように、阿蘇でも9月中旬になると干草刈が始まります。
その後に本格的な稲刈と、農作業の季節的序列が決まっていました。
干草刈りに先立って野分が行われます。これは共有採草地の土地配分のことで入会農家の牛馬飼育規模に、農道からの遠近や草立ち等の条件も加味され、草原の尾根や谷等の地形によって区分された区画が割り当てられます。この野分は原野委員の重要な仕事で、土地生産力等を熟知して面積配分上のトラブルがないよう留意しなければなりません。また、配分が平等になるよう、ふつう3年毎に場所交代や牛馬頭数の変動による再配分などが行われています。
一~二㍍に伸びた草を刈る作業は、輪地切りの時期より気温が下がっているだけ楽になりますが、昔ながらの刃渡り40cmほどの大鎌を振るうのは大変な重労働です。最近では小型エンジンがついた刈払機を利用することが多く、平坦な地形ではトラクターに装着したモアーで刈るところも多くなりました。

刈られた野草は一~二日天日乾燥されたのち稲手(稲藁の先端を結んだもの)で結束され、現場で形を整えながら一つの草小積に積み上げられます。最上端には風雨に耐えるよう、ススキを結んで作った「とべがや」と呼ばれる屋根をかぶせ、「とべ押え」の竹の輪で固定されます。
冬枯れの草原に点在する草小積は、阿蘇の風物詩として親しまれています。

干草の生産単位は昔ながらの「駄」が使われています。一駄は干草を牛の背に積むことを基準とした単位で、両側に振り分けて三杷ずつの合計六把をいいます。
一把の大きさはススキの多い場所で8kg程度、ネザサの多い場所で5kg程度になります。一つの草小積には十駄(60把)積むのが一般的な基準になっています。

参考

阿蘇 -自然と人の営み-

カテゴリ : 阿蘇の自然
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