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根子岳の謎

概要

最近の阿蘇研究の中で最も興味深いのが、阿蘇五岳の1つ根子岳(標高1432m)です。中央火口丘の火山グループではなく、もっと古い時代の火山で、先阿蘇火山郡の1つだという知見です。
確かに根子岳の印象は、他の中央火口丘の火山とは異なっています。侵食が激しく尾根はノコギリの歯のようになり、樹木が生い茂っています。以前から中央火口より古いのではないかと研究者も多くいましたが、この数年のうちにかなり決定的な証拠が出されてきました。
その1つが根子岳をつくる岩石の絶対年代測定値です。熊本大学教育学部の調査によると、根子岳山頂部の天狗岩で採集された根子岳の岩の絶対年代がカリウムーアルゴン法と呼ばれる方法で測定したところ、15万年前という数字が出ました。15万年前といえば測定誤差を考えても、阿蘇3火砕流堆積物よりも古くなります。
また、工業技術院地質調査所の環境地質部長らが作成した低重力異常図によると、根子岳付近は低重力異常の外にあり、陥没していない所に相当します。そのことから、火砕流噴火による陥没は根子岳より西の方で起きていることになります。さらに、外輪山につながる根子岳の山腹の箱石峠と大戸の口の2ヵ所で火砕流の阿蘇3と4を発見しました。つまり、阿蘇3あるいは阿蘇4の噴火でもこの付近は陥没しなかったことを示しています。
このように根子岳は、外輪山の一部である可能性が強くなっていますが、改めて地図を見てみると、根子岳はそのすぐ北にある妻子ヶ鼻とほぼ同じ程度にカルデラの中へ突き出しており、大観峰(遠見ヶ鼻)、象ヶ鼻、卯ヶ鼻、妻子ヶ鼻と続く外輪山の鼻の一つと考えられなくもありません。


カテゴリ : 阿蘇の自然
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