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産神社

民話

矢の島の産(うぶ)神社

 坂梨の滝室坂の登り口の右手に豊かな湧水があり、坂梨の水源になっている所があります。この一帯は矢の島とよばれ、川のほとりに小さな産(うぶ)さんと呼ばれるお宮が祀ってあります。矢の島については次のような伝説があります。
 阿蘇開拓の神健磐龍命の妃、阿蘇都媛のお産のとき「静かな場所で産みたい。」という媛の願いが出されました。命は媛のために一番ふさわしい場所をきめるため、天地の神々にお祈りして天に向かって矢を射ました。矢はぐんぐん進んで矢の島に落ちました。命はここの南に面した台地に産屋を建てて媛を迎えました。媛は非常に満足して出産したといわれています。
 今、そこは産の平と呼ばれ、産神社というお宮が建っています。大明神の妃の助力にあやかりたいとして、乳の出ない母親が今もなお、訪れています。昔は竹筒に甘酒を入れてお供えをすると霊験が現れると信じられお堂には竹筒がたくさん見られましたが、今はあまり見られません。

参考

くらしのあゆみ 一の宮 -一の宮町 伝統文化研究会-


カテゴリ : 文化・歴史
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