1.理念
 阿蘇に潜在する無限大の素材を保存、整理、調査研究、情報発信(普及)させるためのひとつの装置として活用できることをめざしています。阿蘇における多様な素材や情報をすべて一元化することは到底不可能なことではありますが、そのひとつの入り口としてこのデジタルミュージアムを活用できれば、阿蘇からの情報発信に関してひとつの大きな役割を果たすことができるものと考ています。
  これまでの阿蘇の素材や情報の活用のされ方というのは、その価値観が理解されないまま”死蔵”されてきたか、あるいはごく一部の人にのみ理解され活用されてきたに過ぎません。
  これらの素材や情報がデジタル化され、一部の地域、あるいは一部の人たちの手から放れ、時間と空間を越えて多くの人々へ解き放たれることを期待しています。


2.デジタルミュージアムの特徴
 博物館は、いわゆる箱もの(建物)のなかに様々なテーマに応じた実物資料、あるいはレプリカなどを展示しているのが一般的であります。したがって、展示資料自体は一次資料(ほんもの)である場合も多く、その”もの”のもつ力によってその資料から伝わってくる”情報”というものについて博物館の価値も十分に認められるところであります。しかしながら、「博物館」という環境は全くの二次的なものであって、”もの”の存在した、あるいは採集された、あるいは使われた環境を「博物館」のなかで再現することは不可能であります。このようなことから「エコミュージアム(生活・環境博物館)」「フィールドミュージアム(野外博物館)」などといった発想が生まれ、各地で実践されてきているとこでもあります。
  したがってこのようないわゆる博物館も、より広いフィールドへ興味、関心、学習を展開していくための入り口に過ぎないかと思われます。
  一方、今回構築をしている「デジタルミュージアム」は、”資料”という意味からすればすべてバーチャルであり、ミュージアムを訪れたことによって得られる情報というものは視覚(あるいは聴覚)を通したものに過ぎません。この意味からはいわゆる博物館には及びません。しかしながらインターネットを通した情報の提供という意味からすれば、世界中の人々に広く一様に提供でき、昼夜を問わずいつでも提供できるといった大きな特徴があげられます。デジタルミュージアムもひとつの学習の入り口であることからすれば、一般への学習素材としてだけでなく観光情報にも十分な効果を期待できるものと考えられます。

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