概要
昭和40年台の初期まで、草刈りには「」(雑鎌)と呼ばれる大型の鎌が使用されていました。刃渡り37cm、柄は使う人の体格にあわせて長短がありましたが、概ね90cmくらい。山で探した手頃な杉の幼木を、自分で削って柄を作っていました。
この大鎌を農家の人は上手に使いこなしていました。丈の短い草地では左右から刈り寄せ、刈ると同時に集めます。これを「小畦払い」と呼び、ならではの刈り方の一つでした。また、秋の干し草刈りでは丈の長い草を刈らなくてはいけないので、常に一方向から刈り取る「鎌切り」と呼ばれる方法が用いられていました。
草の結束は、草丈の長い草は稲手で1ヵ所くくり、短いものは2ヵ所くくりとし、草がバラけないようにしました。「どうし稲手・草稲手」という結束法はの葉のうら(先端)同士を両股の間に挟んでより合わせるため、かなりの熟練を要しますが、この方法だと、芯の柔らかいを使うので結束力が強まりました。
今では「」も小型エンジン付きの刈払機にとって代わられ、出番が殆どなくなりました。農家の畜舎入口付近で、刃を錆びつかせて静かに収納されている光景を見かけます。かつての草刈りの名人たちもすっかり高齢となり第一線からは退いています。
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更新日: 2016-07-12 (火) 15:38:07 (3480d)